砂川恵理歌 オフィシャルウェブサイト

2009.10.22(木) №102
沖縄県 県民公開講演会 くすりと健康フェア 〜介護で悩んでいませんか〜

今回は那覇市のパレット市民劇場で開かれた、沖縄県薬剤師会と沖縄県が共催する県民公開講演会「くすりと健康フェア〜介護で悩んでいませんか〜」に参加しました。
在宅介護している方など、約300人の市民の皆さんがこの会に出席されていました。






この日は、兵庫県でNPO法人「つどい場さくらちゃん」を主宰する
丸尾多重子さんも、私と同じ講師としてご一緒しました。
初めてお会いしたんですが「さん、て付けないで、まるちゃんって呼んで!」と、とても素敵な笑顔。一気に大好きになりました。

丸尾さんは、ご両親を介護し、看取ったあと、一念発起、介護する人達が集う場を作られたそうです。
それは、在宅介護する家族の多くは閉塞感を感じ、介護従事者は仕事量が多く疲れ切っている。 介護する人もされる人もお互いに息抜きができ、理解しあえる「場所」が必要だと感じたからだそうです。
いろいろな世代、いろいろな人がチャンプル(交ざって)して関わってこそ社会。助け合っていきましょう、と会場の皆さんに話していました。


私は、自分の経験をお話させていただきました。
介護職時代に、お年寄りの心(記憶)に歌がとても深く刻まれていることを知ったこと。
お年寄りに歌の力を教えてもらったこと。
そこで学んだことがエネルギーとなり、歌手になることができたこと。
そして「一粒の種」のお話と歌を聞いていただきました。
県の偉い方もたくさん出席している、かしこまった席でしたので、とても緊張はしましたが、介護で悩んでこの会場に足を運んだ方がいるのであれば、少しでも力になれたら、と思い、心をこめて伝えさせていただきました。










ステージを終えてから、ロビーで話しかけてくれた女性の方がいました。
私の母と同じくらいの年齢の方でした。

「県外に嫁いだ娘が、今がんと闘っています。私たち家族も病気のことを受け入れられなくて、外に出かける気にもなかなかなれなかったんです。今日ね、勇気を出してここへ来て本当によかった。心が元気になりました。あなたにお礼が言いたくて」
と、私の手を握りながら話してくださいました。

私はその言葉を聞くことしかできません。
何も他にできません。
ですが、こうして「一粒の種」を聞いた方が、気持ちを伝えにきてくれること、そのものが、私に力をくれます。
言葉どおり、あの女性の心が元気になったのなら、とてもよかった。
この歌の力を改めて感じるともに、今日も歌えたことに幸せを感じました。









では、次回のSmile Seed Projectまで。